放し飼いの安全でおいしい卵、祖父江の平飼い自然卵「歩荷」。生産農家から産みたて自然卵を直送いたします。

養老山脈をかなたに望む祖父江の大地を元気に踏みしめ、光と風を感じて育った健康な鶏たちの自然卵です。

歩荷 祖父江の平飼い自然卵

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自然卵「歩荷」は、遺伝子組み換えを行なっていないポストハーベスト無農薬の原料を厳選した
安全な自家配合飼料のみを使用し、特殊成分の添加や薬剤の投与は一切行っていません。

「かけがいのない安心は、自由にのびのびと暮らしている鶏たちからのとても貴重な贈り物です。」
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■ 自然卵農家の農村ブログ 「歩荷の暮らし」 ■

「卵と鶏銘柄についての考察 ④」

2016/06/04 鶏銘柄

歩荷農場が採卵鶏農場として、他の銘柄鶏を一切飼養せず、なぜ純国産鶏「もみじ」だけにこだわるのか?今回で結論付けたいと思います。
「卵と鶏銘柄についての考察 ①」
「卵と鶏銘柄についての考察 ②」
「卵と鶏銘柄についての考察 ③」
放し飼いという健康的な飼養方法に適した採卵鶏は、交配雑種の中でも赤玉生産性銘柄であることはこれまで3回にわたり解説して来ました。

その赤玉生産性銘柄の中で、国内シェア90%以上の「ボリスブラウン(外国産鶏を主体に交配改良した鶏)」と、たった6%のシェアしか有していない純国産鶏「もみじ」、そして純系在来種である「名古屋コーチン」の卵を2006年に歩荷農場で比較調査した結果をもとに考察していきます。

この検査結果から、
①卵重は「名古屋コーチン」が極端に低いことを除いては、「ボリス」も「もみじ」もほとんど差異がない。
②卵白高及びHU 《濃厚卵白の高さの対数値を卵白の品質と考えたもの。HU=100log(H-1.7W0.37+7.6),H:濃厚卵白高(mm),W:卵重(g)》 は、「ボリス」が有意に高い。
③卵黄色は、卵質を比較する要素としてあまり意味を持たず重要ではないため、ここでは論議の対象として扱わない。
④卵黄重及び卵黄重比は、「もみじ」が有意に高い。(「名古屋コーチン」の卵黄重比が高いのは、卵黄重が低いにもかかわらず卵重が小さすぎるための結果と考え比較対象としては不適であると考える。)

加えて、卵殻についてH9~H15年に実施された京都及び茨木の畜産試験場の検査から、卵殻強度が「ボリス(3.5kg/㎡)」に比べて「もみじ(3.8)」が有意に優れているという結果が報告されています。(ちなみに、愛知県農業試験場で検査した自然卵歩荷(鶏種もみじ)の卵殻強度は、全て4.0kg/㎡を超えていました。)

以上の結果から、「名古屋コーチン」のような純系在来種の特殊性は別の論点として、赤玉生産性銘柄においては、通常、産卵日から出荷までに時間を要する一般の養鶏で、多種交配により喧騒性が低く飼養しやすい上に、産卵率が高くHUが有意に優れている「ボリスブラウン」を飼養するのはもっともなこと(黄身が小さいため白身の盛り上がり、プリプリ感が長持ちするため、鮮度の良さをアピールしやすい。)であると思います。
しかしながら、歩荷農場では産卵当日の卵しか販売しないため、HUにより偽りの鮮度を主張する必要性が全くないため、卵本来の優れた特徴を維持したまま直接消費者の方々にその素晴らしさを味わっていただくことが可能となります。
卵黄が大きくて卵黄重比が高くなれば当然HUの低下も早くなりますが、卵黄が有意に大きいことはどう考えても魅力的な特徴であり、さらに卵殻強度が優れているということは細菌に対しての防御力が高いことの証であり、安全性や衛生面での大きな利点と考えることができます。

「もみじ」は純国産ということもあり、交配系統の絶対数が外国産鶏に比べ格段に低いため、交配雑種であっても純系種に近いことから神経質で飼養しにくい面も多いのが実情ですが、歩荷農場においては、国産主義という概念を除いても交配雑種の中では最も優れた卵を産む銘柄であると判断します。

「卵と鶏銘柄についての考察 ③」

2016/05/17 鶏銘柄

さて、現代の採卵養鶏においては、在来種でなく雑種が適していることはご理解いただけたことと思いますが、残念ながら卵は ”物価の優等生” と言われてきただけあって、そのほとんどが生産効率や経済性が最優先される人為的工業手法により生産されています。そこには食の安全や環境問題に対する取り組み、アニマルウェルフェア的な考えは存在しません。

したがって、交配雑種の育種改良に求められる重要事項は、①飼料効率がよく高産卵。②生存率が高い。③喧噪性が低く飼養しやすいことなどがあげられます。
ただし、鶏たちの産卵率を高めていけばいくほど、その性格は神経質になっていく傾向は否めません。なぜなら、鶏は卵を産みたくて産んでいるのではなく、自分の意に反して産んでしまうよう改良されているため、高産卵がやがてストレスとなり、産み疲れという心身共に非健康な状態に陥ることになってしまうからです。
その傾向は、とりわけ高産卵に改良された白色レグホーン系の鶏(一般的には白玉を産卵)に顕著であり、これらの鶏はその特性上、管理のし易い個別のケージ飼養を前提に育種されていることから、当然ながら平飼いや放し飼いには向きません。まさに、高度経済成長期の薄利多売に適応させられた可哀想な犠牲者(鶏)としか言いようがありません。

では、放し飼いという健康的な飼養方法に適した鶏はいったいどのような交配雑種なのか?
その解答が赤玉生産性銘柄であり、白色系より幾分生産性が落ちるため産卵ストレスにもある程度までは耐えることができ、飼養方法や技術に工夫を施すことにより、のびのびとした放し飼い飼養にも適応することが可能であると結論付けることができます。
その赤玉生産性銘柄の中で国内シェアの90%以上を誇る鶏が、数多くの外国産鶏を交配改良したボリスブラウン(残念ながらボリスブラウンも現在では、ほとんどがケージ飼いです。)であり、たった6%のシェアしか有していないにもかかわらず、歩荷農場が放し飼いにはこの鶏しかないと一押しする鶏が純国産鶏「もみじ」なのです。
次回は赤玉生産性銘柄の中で、なぜ歩荷農場が「もみじ」にこだわるのかを論理的データをもとにボリスブラウン、名古屋コーチンと比較しながら解説していきたいと思います。

「卵と鶏銘柄についての考察 ②」

2016/05/16 鶏銘柄

考察①では、現代の採卵養鶏において卵を産むために高度な育種改良を施された雑種(近交系雑種)が最も適しているという理由を端的に解説しましたが、今回はもう少し深く掘り下げてみたいと思います。
現在、販売されている卵の90%以上が雑種のものであるという現実の中、一部では高級卵として烏骨鶏や名古屋コーチンなどの純系在来種を主体とした地鶏系の卵も販売されています。これらの卵がなぜ高級卵として高い価格(100~500円/1個)で販売されているのか?
答えは唯一、産卵個数が少ないからです。産卵個数が少なければ少ないほど希少価値により価格が高くなるのは当然のことであり、それをあたかも凄い卵であるかのように消費者の方々に主張することは、全く筋違いの愚行としか言いようがありません。
なぜなら、どんな鶏種であろうが、飼養方法や飼料の内容、衛生管理の状況によってその卵も全く別ものとなってしまうことは明確な事実だからです。

そもそも在来種のような純系に近い鶏は、愛玩鶏(ペット)の場合が多く、一代交配させた地鶏などでもほとんどが肉用鶏であり、その一部を採卵鶏とするために近親交配させ卵肉兼用種にしたというのが現実なので、採卵鶏としての能力が極めて低いことは言うまでもありません。
具体的には、
①就巣性が高く産卵率があまりにも低すぎる。(就巣とは、卵を孵化させるため温めようとする行為で、就巣すると卵を産まなくなります。)
②卵重が小さ過ぎる。
③雑種と違い同種の血が濃いため、臆病で精神的に弱い面が強く、すぐに産卵を休止してしまうので平飼いや放し飼いに適していない。(肉として出荷する場合は、産卵する前の時期120~150日なので平飼いにしても問題はありません。初産は名古屋コーチンで約180日ぐらいです。)
④卵殻などの卵質悪化が雑種に比べて格段に早い。つまり、食卵を生産する鶏としては不適という結論に達します。

鶏の産卵率が高すぎることを飼料などで低くし、ストレスを軽減してやることは可能ですが、初めから低すぎては採卵としての畜産業は成り立ちません。
それにもかかわらず、産卵用に在来種改良を行うのは肉を主体とした販売戦略を有利に展開していくためのブランド構築の一環であり、残念ながら食の安全とは程遠い次元の考えであることは言うまでもないでしょう。
みなさんは、ケージという檻の中で濃厚飼料を食べさせられて育っているブランド地鶏、純系在来種の卵とカロリーを抑えた粗飼料を食べ、屋外を自由にのびのびと駆けまわっている元気な雑種の卵。果たして、どちらを選ばれますか?

「卵と鶏銘柄についての考察 ①」

2016/05/15 鶏銘柄

採卵養鶏場である歩荷農場では、全ての鶏が純国産鶏「もみじ」です。
では、なぜ後藤孵卵場の「もみじ」のみを飼養しているのか?!
これにはいくつかの理由と論理的に裏付けされたこだわりがあります。

先ず基本的に養鶏とは畜産業であって鶏は家畜であるということを大前提として認識してください。畜産とは食を司る事業であり、決して趣味や自己満足であってはならないと考えます。
それは、年間通して常に同じ品質の生産物を消費者の方々に提供し続けなければならないということで、そのためには卵を産むために高度な育種改良を施された銘柄鶏を飼養することが必須事項と成らざるを得ません。つまり、多くの鶏を交配して実用的卵用鶏として種鶏メーカーに銘柄化された雑種(近交系雑種)でなければ、現代の消費者ニーズに対応することは不可能であるということを意味します。
このような雑種は、高産卵に改良されているため神経質な面が強く、通常ケージという網かごの中で飼養されています。そのため動物としての自由を束縛されることから多大なストレスがたまり、抵抗力も低下してしまいます。結果、病気にかかりやすくなるため現代養鶏においては、外界と遮断された空間で飼養するウインドレス(窓無)養鶏が最善とされています。

このような悪循環の中で生産された卵は、本当に安全な卵なのでしょうか?
そんな食、農業、畜産への疑問の積み重ねから、我が家は十数年前に鶏飼いとなり、何とか安心して食べることのできる卵作り、その卵を産んでくれる健康な鶏を育てることができないかと可能な限り鶏にストレスを与えない放し飼い養鶏のみに固執して取り組んできました。
その結果、かなりのテクニックを要しますが、放し飼いや平飼いの採卵養鶏において最も理想的な卵を産んでくれる鶏が純国産鶏「もみじ」であるという結論に至りました。その理由を今後何回かに分けてお伝えしていきたいと思います。

「もみじ」

2011/03/05 鶏銘柄

歩荷農場で飼養している鶏は、「もみじ」という名の純国産鶏。

純国産鶏「もみじ」から産まれる自然卵「歩荷」は、今や希少となってしまった純国産鶏卵です。日本国内における純国産鶏のシェアは、わずか6%程度しかないと言われていますが、日本独自の気候風土に合わせ、国内において育種改良されてきた純国産鶏は、種の素性が極めて明確であり、「食の安全」、「種の保存」、「食料自給率向上」など様々な観点からもその飼養意義はとても大きいものであると考えられます。

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